女子高生×恵まれない男子のボランティア=「体育用具室の涙」
電話の西園寺の声は、ややはしゃぎ気味だった。
『今月のキモ男子ランキング1位の多胡さんが、そっちに行きまーす。ちなみに彼はウザ男子ランキングでも上位でーす。ちょっと話しただけで、まじキモで、まじむかつく。やになっちゃった』
「はい…、でも… 、今日はもう…」
『あと、よろしくね〜。終わったら電話ちょうだい。バイ』
電話の主は一方的にしゃべるとそこで電話は切れた。
矢柄マサミは、携帯をしまいながら、ズボンを上げている『なんとかという名の男子』に言った。
「ごめんなさい。次の人来ちゃうから」
男子は、曖昧にうなずきながら、ベルトを締め、無言で第二体育用具室を出て行った。
マサミはペットボトルのお茶を口にふくむと、ゆすいでバケツの中に捨てた。口の中はまださっきの男子の精液の苦みが残っている。
床に落ちてたブラジャーを拾い上げた。つけ直そうとして、また脱がされる、と思い直し、素肌に直接ブラウスを羽織った。
スカートをはいたところで、ドアにノックがあった。
「はい。どうぞ…」
静かにドアがあいて、ひどく太った男子生徒が中を覗き込んだ。マサミを見つけると、にやっと笑った。
「ねえ。西園寺さんにくるように言われたんだけど」
「どうぞ…。早く閉めて」
「3年の矢柄マサミさんでしょ?」
「う、うん」マサミは自分を知っている男がやってくるのが嫌いだった。
「ふーん。こんな事してるんだ…」彼はにやにや笑って、マサミをじろじろ見ている。「ねえ。いつもは、どうやるの?」
「え。どうって、普通にだよ」
「えー。俺、初めてだしさー」
「そうなんだ」見るからに経験なさそうだよ、とマサミは思った。
「本当にするの?」
「したくて来たんじゃないの?」
「俺はそうだよ。でも、矢柄さんは、違うんでしょ?」
(めんどくさいなこいつ…)マサミはブラウスを脱いだ。小振りな胸が露出する。
多胡の、顔が真っ赤にして、マサミの胸を凝視している。
「ねえ。あなたも早く脱いで」
「へへへ」
マサミはスカートに手をかけたが、多胡は真っ赤な顔でにやにやしているばかりで動かない。
「どうしたの?」
「脱がせてよ?」
「なんで、そうなるの? 調子にのらないでくれる?」マサミは少しむっとした。
「ごめんごめん。なんでもしてくれるって聞いたから」
「調子にのらないでよ。ボランティアなんだからね」
「わかった」多胡は服を脱ぎ始めた。多胡の体重は110kg、腹回りが贅肉で大きくせりだしている。
「全部? 脱ぐの?」
「好きにして。ちんぽだけ出す人もいるし」
「あー」多胡は変な声をだして、マサミを鼻で笑った。
「え…?、何?」
「女の子は、ちんぽとか言っちゃだめだよ。ちんこっていわないと」
「私の勝手じゃん(本当にうざったいな、この人)」
マサミはスカートのホックをはずした。すとんとスカートが落ちて、一糸まとわぬ姿になる。
多胡が服を脱ぎ終わった。贅肉のついた体は恐ろしく毛深く、独特の体臭がマサミの鼻をついた。多胡の男性器は小さく、大きくたれた腹に遮られて、マサミからはよく見えなかった。
「来て」
マサミはマットに横になった。
多胡はその姿を見下ろしたまま動かない。
「えー。どうすればいいの俺」
「(本当にめんどくさいな)じゃあ、私がしてあげるから」
マサミは多胡の性器に顔を寄せて行った。汗臭さにまじってアンモニアのにおいがする。性器にふれると、多胡が変な声を出した。仮性包茎の皮をむくと、鼻をつく悪臭がした。マサミはそれを口にくわえた。
苦しょっぱい、みじめな味が口の中に広がる。
3ヶ月ほど前、マサミは卒業した先輩に告白された。一度は断ったものの、先輩の熱心さにまけて付き合いをはじめた。その1ヶ月後、生まれて初めて体を許した。初めてだったマサミに先輩は優しく接した。マサミは幸せだった。
そして、2ヶ月後、西園寺に声をかけられた。
「ねえ。矢柄さん瀬田先輩とつきあってるとか、言ってるんだって?」
「え? うん」
「あのさ。瀬田って、私の彼氏なわけよ」
「え?」
「あいつ浮気してたの。なんか、すぐやれそうだったから、あんたに声かけたんだってさ」
「え?」
「でさ。あんた、瀬田と付き合ってるって、いいふらしてるでしょ? 私の立場わかる?」
「え?、でも…」
西園寺は、携帯を開いてマサミに見せた。
そこには、生まれたままの姿のマサミが写っていた。先輩がせがむので、セックスの後で撮らせたものだった。
「あいつの携帯に入ってたんだー。よくとれてるじゃん」
マサミは口がきけなかった。
「こんなのもあるよ。ほら」
別の画像は、マサミは先輩の男性器をほおばっている姿だった。
「聞いてる。矢柄さん?」
「…」
「おとしまえつけてもらわらないとさー」
「…」
「私の言う事、聞いてもらうからね」
「…」
「今日、放課後、第二体育用具室に来な」
「…」
「ねえ! 聞いてんの?」西園寺が大きな声を出した。
「…はい」マサミはやっとの事で、声をしぼりだした。
いろんな事が信じられなかった。
マサミは、その日の放課後、第二体育用具室で、西園寺の仲間数人にリンチを受けた。無理矢理服を脱がされ、殴る蹴るの暴行をうけた。
西園寺は座った目で、マサミに言った。
「あんたが、誰とでもやるから、私たちは、迷惑なのよ。どうせだったら、人の役に立ちなよ。便所としてさ。学校中の恵まれない男子にさせてやりなよ。あたしたち普通のまじめな女にしてみれば、便所女なんて、生きてても迷惑なんだから、せめて役に立ちな。ねえ? ほら返事は?」
「はい。矢柄マサミは、学校中の恵まれない男子の性欲処理女として、セックスいたします。それだけしか能がない便所女として生まれたからです」
鼻血と涙とよだれを流しながら、マサミはそう誓わされた。
マサミが、ほおばった多胡の男性器は、あっという間に果てた。
「うっぷ」
マサミの口の中に、大量の精液の味がひろがる。マサミはバケツの中にそれを吐き戻した。
「あ、吐くんだ」
「飲まないよ」
「ふーん」
「で、もう満足? 入れる?」
マサミはもう早く済ませて帰りたかった。この多胡で、今日は4人目になる。体中がへとへとで、その分、けがされたような気がした。早く休みたい。
しかし、マサミは、西園寺に、男子を満足させるように強要されている。もし、だれか一人でも不満足で、それを西園寺に言いつけられると、マサミはまたリンチを受けるのだ。
(入れるならなら早くしてほしい)マサミはそう思った。
「ふーん。入れてほしいんだ?」多胡はにやっと笑った。
「いや、そうじゃない、けど…」
「入れたいんだ? 淫乱なの?」多胡はにやっと笑った.
「…」
「矢柄さんが、やりたいならぁ、入れてやってもいいよ?」
(何こいつ!!!)マサミはかっとなった。同時に悔し涙がほおを伝った。
「…好きであんたみたなのとやると思ってるの?」
「え?」
「しょうがなくやってあげてるんだから、ありがたく思ってよ!!!」
「そんな事いわないでほしい。まるで、いやいや、やってるみたいじゃん!」
「いやに決まってるじゃん! バーカ!!」
「…」多胡は唇を尖らせた。
「私がなんで、こんな。なんで、こんなことに。なんで、こんな…」
一度あふれた涙は止まらなかった。
こらえきれなくなって、うわーんと、子供みたいに大きな声で泣いた。
悔しくて、悔しくてしょうがなかった。
多胡は唇を尖らせたまま、服を着て、黙って出て行った。
マサミは一人になった体育用具室で、いつまでも泣き続けた。